呼吸困難を自覚する患者の看護

看護のこと

呼吸困難とは・・・ 

・ 呼吸の際に努力感、空気不足感を感じる自覚症状。
 呼吸器系疾患だけでなく心疾患、貧血、脳血管疾患、神経疾患、アシドーシス、アルカローシス、中毒などでも起こる。

呼吸困難のある患者の特徴

・ 動脈血酸素分圧(PaO2)の低下、動脈血二酸化炭素分圧(PaCO2)の上昇をきたし、チアノーゼ、鼻翼呼吸、肩呼吸、下顎呼吸、喘鳴、発汗などの随伴症状がある。

・ 体動による酸素消費量の増加により呼吸困難が憎悪することで、日常生活全体の疲労感が強く、活動性が低下する。

・ 生命の危機感を抱き、不安により呼吸困難を憎悪させやすい。

看護の要点 

・ 生命に関わる状態に陥ることがあるため、呼吸だけでなく一般状態も注意深く観察し、異常時は迅速で正確な報告・対処を行う。

・ 気道の確保、環境調整とともに、安楽な体位を保持する。

・ 食欲低下、食事動作が困難となるので、栄養価が高く、消化のよい食事を少しずつ与える。

・ 便秘による排泄時の努責や横隔膜運動の制限を予防する。

・ 口腔の清潔を図り、いつでも眠れるような環境づくりをする。

・ ゆっくりとした深い腹式呼吸を指導し、患者のそばにいて安心感を抱かせる。

・ 医師の指示で酸素療法を行い、呼吸法を指導する。

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