小児期における消化器の特徴で正しいのはどれか。
1.新生児期は胃内容物が食道に逆流しやすい。
2.乳児期のリパーゼの活性は成人と同程度である。
3.ラクターゼの活性は1歳以降急速に高まる。
4.アミラーゼの活性は 12~13歳で成人と同程度になる。
5.出生直後の腸内細菌叢は母親の腸内細菌叢の構成と同一である。
【解答】1
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【解説】
1:成人と比べて新生児期の胃の形は垂直であり、括約筋も未熟であるため逆流が起こりやすい。
2:成人は膵臓からのリパーゼ(脂肪を消化する酵素の一つ)による脂肪の消化が主体となりますが、乳児期はリパーゼ酵素の働きが成人ほど活発ではありません。 そこで、赤ちゃんは舌や胃壁からもリパーゼが分泌され、脂肪の消化を助けています。
3:後一定期間は活性が高いが、離乳期以降は、ラクターゼ活性は急速に低下する。
4:アミラーゼ活性は、2歳程度で成人の70-90%となる。
10-12歳で成人と同じになるのは、胃の形状です。
5:生直後の腸内は無菌状態で、生後2~3日ごろから腸内細菌叢が形成される。母乳栄養中心の児は、腸内にビフィズス菌が多く、腸球菌や大腸菌は少ない。
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