更年期女性のホルモン補充療法によってリスクが低くなるのはどれか。
1.乳癌
2.骨粗鬆症
3.子宮体癌
4.静脈血栓症
【解答】2
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【解説】
1:乳がんとの関連をみた場合、エストロゲンとプロゲステロン併用療法を5年以上の長期に実施した場合、非常にわずかですが乳がんの発症率が上昇するという報告がみられています。
2:ホルモン補充療法で不足していたエストロゲンが補充されると、乱れていた自律神経のバランスが整い、多くの症状が改善します。特に、ホットフラッシュと呼ばれる「のぼせ」「ほてり」「発汗」に高い効果を発揮します。更年期症状の改善に加えて、骨粗鬆症の発症を予防する効果、コレステロール値の上昇を予防する効果、さらにはアルツハイマー病を予防する効果、胃がんや大腸がん、食道がん、肺がんのリスクの低下があるなどの報告もみられています。
3:最近の子宮体癌との関連を調べた多数の報告では、黄体ホルモン剤を併用することにより、がん発症のリスクは増加することがないことが実証されてきています。
4:ホルモン剤には若干ではあるが血液凝固作用があり、血栓症には注意が必要です。なお、乳がん、子宮がん(子宮体部がん)の方、血栓症の治療薬を処方されている方には、実施できません。
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