急性膵炎の治療ポイント

1.十分な補液

 急性膵炎では、腹腔内への多量の滲出液貯留により、血漿の損失や脱水が生じる。したがって、時間尿量を目安に早朝から電解質を中心とした十分な補液(60~160ml/kg)を行う。輸液の最も重要な目標は循環動態の安定、すなわち、血圧、脈拍(発症前と同程度)の維持と適正な尿量確保である。個人の適切な循環血液量や血圧は尿量と密接に関連し、概ね1ml/kg/hが最低確保されるべき尿量である。60kgの人であれば、60ml/hの尿量が必要になります。

2.抗酵素療法

 急性膵炎の本態は、膵酵素の自己消化であるが、炎症は膵にとどまらず、膵組織の傷害により過剰に生産された液性因子を介して全身に及ぶことがある。したがって、重症例では全身への炎症の波及と臓器障害の合併を阻止し、さらにすでに合併している臓器障害を適切に治療することが重要である。異所性に活性化された蛋白分解酵素活性の抑制と、血液凝固・血小板凝固を抑制し、DICや多臓器不全への進行を阻止する目的で蛋白質分解酵素阻害薬を発症想起から大量に持続投与する。抗酵素薬は血中半減期が短いため、24時間持続で静脈投与する。

3.感染対策

 急性膵炎では、発症早期から腸内細菌が膵実質や周囲組織に移行し、感染を起こしやすい。抗酵素薬の持続動注療法の際、抗生剤も併用して動注される。

4.疼痛対策

急性膵炎でよくみられる痛みとしては、上腹部痛ですが、背部まで痛みが広がることもあります。腹痛に関しては、鎮痛剤を適宜使用して疼痛緩和に努めます。

5.観察のポイント

 急性期には、疼痛、発熱などのため、精神的に不穏な状態となり、安静を維持することが困難となることも多い。患者さんの苦痛、不安の除去が重要である。また、重症化により致命的となることがあるため、重症化の兆候である出血傾向、呼吸不全、ショック、尿量減少、意識障害などを見逃さないことが重要です。バイタルサイン、特にSIRSになりやすい状態であるため、呼吸状態の観察は重要です。その他に、腹膜刺激症状の有無や血糖値などを観察していく。

ERCP後の膵炎予防

 胆管結石除去のため、ERCPを行う場合もあるが、検査後は膵炎、出血、胆嚢炎、穿孔などの合併症がないか十分観察を行うことが重要です。最も注意しなければならない合併症は急性膵炎であり、自覚症状のチェックと、適宜、血清アミラーゼ値の測定を実施し、腹部エコー、X線検査も併用していく。

動注療法

原理と法則:蛋白分解酵素阻害薬の肝における不活化を避け、膵壊死部に高濃度の蛋白分解酵素阻害薬と抗菌剤が到着するように、膵壊死部を潅流する動脈にカテ―テルを留意して、持続動注する。鼠径部よりカテーテルを挿入した際、下肢の抑制が必要となるとめ、固定の際に皮膚障害が起こらないように注意が必要となる。また、抑制を行うことで、体動が少なくなるため、褥瘡などのトラブルが発生しないように十分に注意が必要です。

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