【第110回:午後6問】妊娠初期の感染で児に難聴が生じる可能性が高いのはどれか。

妊娠初期の感染で児に難聴が生じる可能性が高いのはどれか。

1.水痘
2.風疹
3.麻疹
4.流行性耳下腺炎

【解答】2
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【解説】

1:水痘とは、いわゆる「みずぼうそう」のことで、水痘帯状疱疹ウイルスというウイルスによって引き起こされる発疹性の病気。空気感染、飛沫感染、接触感染により広がる。

2:風疹は、発熱、発疹、リンパ節腫脹を特徴とするウイルス性発疹症で、妊娠初期に風疹に罹患すると、風疹ウイルスが胎児にも感染し、出生児に先天性風疹症候群と総称される障がいを引き起こすことがある。
先天性風疹症候群の特徴は難聴、白内障、心疾患である。

3:麻疹は麻疹ウイルスによって引き起こされる感染症で、空気感染(飛沫核感染)、飛沫感染、接触感染と様々な感染経路を示し、その感染力は極めて強い。

4:流行性耳下腺炎(おたふく風邪)は、ムンプスウイルスの感染により両側または片側の耳下腺の腫脹をきたす疾患。3~8歳の小児に多く見られ、主な感染経路は飛沫感染や接触感染で、通常1~2週間で軽快するが、合併症として髄膜炎、脳炎、膵炎、難聴などがある。
思春期以降の感染で、成人男性には睾丸炎、成人女子には卵巣炎が見られることが稀にある。

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