【第110回:午後34問】呼吸音の変化と原因の組合せで正しいのはどれか。

呼吸音の変化と原因の組合せで正しいのはどれか。

1.呼気延長────────────胸水
2.呼吸音の減弱──────────過換気症候群
3.呼吸音の増強──────────無気肺
4.肺野での気管支呼吸音の聴取───肺炎

【解答】4
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【解説】

1:通常、呼気は吸気に収縮した筋肉を弛緩させることで受動的に行われています。慢性閉塞性肺疾患(COPD)や気管支喘息を有する場合、気道粘膜の浮腫状変化、気管・気管支平滑筋の収縮や分泌物により気管内腔の狭小化が生じており、狭くなってしまった通路(気管)を通過しなければならないので時間がかかる。

2:呼吸音の減弱や消失時では、気胸、胸水、無気肺を疑う。

3:アレルギー性鼻炎などで鼻閉などが生じ、口呼吸が主体となる場合に、呼吸音が大きくなることがある。また、過換気症候群などの場合に呼吸音の増強が見られる場合がある。

4:気管支呼吸音は第1~2肋骨の胸骨縁と肩甲骨間部で第4胸椎までの間で聴取できるが、肺野で気管支呼吸音が聴取 (気管支呼吸音化)されるときは、肺実質の音の伝搬が亢進している状態を示す。
無気肺、大葉性肺炎、肺水腫などで起こる。

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