【第110回:午後57問】受精と着床についての説明で正しいのはどれか。

受精と着床についての説明で正しいのはどれか。

1.卵子が受精能をもつ期間は排卵後48時間である
2.卵管采で受精が起こる
3.受精卵は受精後4、5日で子宮に到達する
4.受精卵は桑実胚の段階で着床する

【解答】3

【解説】

1:排卵された卵子の受精能は24時間である。
射精後の精子の受精能は48~72時間である。

2:受精は卵管膨大部で行われる。

3:排卵された卵子が卵管に取り込まれ、精子が卵子の中に侵入し、両者の核が融合した時を受精の成立とする。
受精卵は細胞分裂を繰り返しながら、卵管から子宮腔に移動する。
受精後3日程度で桑実胚、受精後4~5日後に胚盤胞となり、受精後およそ6~7日程度で胞胚は子宮内膜に着床する。この着床を妊娠の成立とする。

4:受精卵は細胞分裂をしながら着床する。
 1個の卵は分裂して2個の細胞(2細胞期)となり、以後4個(4細胞期)、8個(8細胞期)と分裂して細胞数が増加する。32細胞期までは数で表現し、それ以後は細胞数が多くなるので数ではなく、桑実胚と呼ぶ。
このころから卵の中の細胞は均等ではなくなり、場所に応じた性質の変化が現れ、細胞が分化し始める。最初の大きな分化が胚盤胞の形成となり子宮に着床する。

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