【第110回:午後97・98・99】Aさん(75 歳、女性)は、1人暮らし。高血圧症の内服治療をしているが、その他に既往歴はない。認知機能は問題ない。軽度の円背があるが、日常生活動作(ADL)は自立している。簡単な家事は自分で行っており、家の中で過ごすことが多かった。 近所に住む長女が時々、A さんの様子を見に来ていた。 ある日、A さんは自宅の階段を踏み外して転落し、横向きになったまま動けなくなったところを訪問してきた長女に発見され、救急車で病院に運ばれ、右大腿骨頸部骨折と診断された。そのまま入院し、緊急手術を行うことになった。

  1. Aさん(75 歳、女性)は、1人暮らし。高血圧症の内服治療をしているが、その他に既往歴はない。認知機能は問題ない。軽度の円背があるが、日常生活動作(ADL)は自立している。簡単な家事は自分で行っており、家の中で過ごすことが多かった。近所に住む長女が時々、A さんの様子を見に来ていた。ある日、A さんは自宅の階段を踏み外して転落し、横向きになったまま動けなくなったところを訪問してきた長女に発見され、救急車で病院に運ばれ、右大腿骨頸部骨折と診断された。そのまま入院し、緊急手術を行うことになった。
    1. 【問題97】 手術前オリエンテーションの際の看護師の説明内容で適切なのはどれか。
    2. 【問題98】 手術後14日。 A さんは、回復期リハビリテーション病棟のトイレ付きの個室に移動した。Aさんは歩行訓練を行っているが、立ち上がるときにバランスを崩しやすく「夜トイレに行こうとしてベッドから立ち上がるときに、ふらふらする。また転んでしまうのが怖い」と言っている。このときの看護師の対応で最も適切なのはどれか。
    3. 【問題99】 Aさんの退院日が決定した。看護師は、Aさんの退院前の指導を行うことになった。A さんから「医師から骨がもろくなっていると言われました。これ以上悪くならないように何をすればよいでしょうか」と質問があった。Aさんへの看護師の説明で適切なのはどれか。

Aさん(75 歳、女性)は、1人暮らし。高血圧症の内服治療をしているが、その他に既往歴はない。認知機能は問題ない。軽度の円背があるが、日常生活動作(ADL)は自立している。簡単な家事は自分で行っており、家の中で過ごすことが多かった。近所に住む長女が時々、A さんの様子を見に来ていた。ある日、A さんは自宅の階段を踏み外して転落し、横向きになったまま動けなくなったところを訪問してきた長女に発見され、救急車で病院に運ばれ、右大腿骨頸部骨折と診断された。そのまま入院し、緊急手術を行うことになった。

【問題97】 手術前オリエンテーションの際の看護師の説明内容で適切なのはどれか。

1.「手術はすぐに終わります」
2.「手術後はすぐに水を飲めます」
3.「手術後は両足とも動かしてはいけません」
4.「手術後は背中にクッションを当てます」

【解答】4
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【解説】

1→すぐには終わりません。安心させようとして、すぐに終わるという説明をしてしまうと逆に不安を感じることにもなりますので安易にすぐに終わりますというような説明は控えた方がいいです。

2→全身麻酔下で手術を行い、術後すぐに意識があるとは思えないので、術後すぐに水を飲むことは考え難い。

3→高齢者の大腿骨頸部骨折の術後は、認知症予防のためにも、早ければ翌日にも歩行訓練を開始することがある。

4→治療するうえで重要なことは、なるべく早くリハビリを始めて寝たきりを予防することです。そのため、腕や骨折していない側の足の運動など、手術前からリハビリを始めることもあります。

【問題98】 手術後14日。 A さんは、回復期リハビリテーション病棟のトイレ付きの個室に移動した。Aさんは歩行訓練を行っているが、立ち上がるときにバランスを崩しやすく「夜トイレに行こうとしてベッドから立ち上がるときに、ふらふらする。また転んでしまうのが怖い」と言っている。このときの看護師の対応で最も適切なのはどれか。

1.ポータブルトイレを置く。
2.ベッドに移動介助バーを付ける。
3.ベッドの頭部側を45度挙上する。
4.夜間はヒッププロテクターを装着する。

【解答】2
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【解説】

1:A氏はADL獲得している最中であり、ベッドサイドにポーダブルトイレを置いてしまうとADLが低下してしまうリスクある。

2:本人が立ち上がりの際に転倒しそうということであるため、ベッドに介助バーを取り付けることで支持物があり、安定すると考えられる。

3:A氏はADL獲得している最中であり、ADLの低下や転送リスクを回避するためにベッドを挙上することは考え難い。

4:ヒッププロテクターとは、転倒時に股関節を外力から守って大腿骨頚部骨折を予防する方法で、転倒リスクが上昇した高齢者に使用すると有効とされているが、転倒防止の観点からは適切とは考え難い。

【問題99】 Aさんの退院日が決定した。看護師は、Aさんの退院前の指導を行うことになった。A さんから「医師から骨がもろくなっていると言われました。これ以上悪くならないように何をすればよいでしょうか」と質問があった。Aさんへの看護師の説明で適切なのはどれか。

1.「体操は控えましょう」
2.「炭酸飲料を飲みましょう」
3.「果物を積極的に摂りましょう」
4.「日光を浴びるようにしましょう」

【解答】4
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【解説】栄養の偏りや日光浴不足が原因でのビタミンDが欠乏した状態が続くと、骨を構成するカルシウムが不足して、骨がやわらかくなる「くる病(大人では骨軟化症)」が指摘されています。

ちなみに骨を強くするためには、栄養を取ること、日光を浴びること、適度に骨に負荷(運動)を与えることが重要だといわれています。
 しっかり食べて、おひさまにあたっても、運動しなかったら骨が弱くなるってこと。
 宇宙飛行士は、重力がない宇宙空間にいるので、あえてばねとかで負荷を与える運動を宇宙にいる際にもしています。筋力の低下を予防すること、骨の脆弱化を予防する意味があります

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