【第110回:午後80問】Aさん(48歳、男性、会社員)は、大量の飲酒の後、急激な上腹部痛と背部痛を訴え、救急外来を受診し、急性膵炎と診断された。 Aさんの救急外来受診時の血液検査結果で予測されるのはどれか。

Aさん(48歳、男性、会社員)は、大量の飲酒の後、急激な上腹部痛と背部痛を訴え、救急外来を受診し、急性膵炎と診断された。
Aさんの救急外来受診時の血液検査結果で予測されるのはどれか。

1.血小板数の増加
2.血清LDH 値の低下
3.血清y-GTP値の低下
4.血清アミラーゼ値の上昇
5.血清カルシウム値の上昇

【解答】4

【解説】

1:急性膵炎では炎症反応が上昇し、血小板や凝固因子の消費が多くなるため、減少する現象がみられます。

2:重症例では、膵臓組織の壊死によってカルシウムの低下とLDHの上昇が見られ、重症度を評価する指標の1つでもある。

3:γ-GTPは、腎臓、膵臓、肝臓に含まれ、数値が高い場合は肝臓病、胆石、胆道がん、膵頭部がん、または胆汁の流れに異常をきたす疾患がある。よって、γ-GTP値の低下は考え難い。

4:急性膵炎は何らかの原因でアミラーゼなどの膵臓の酵素が活性化して膵臓の組織にダメージを与える疾患である。
膵臓でつくられるアミラーゼとリパーゼの血中濃度の上昇や、白血球数・CRPなどの炎症反応の有無を確認する。特にアミラーゼは多くの施設で緊急検査として測定することが可能であり、急性膵炎診断における重要な検査項目のひとつである。

5:重症例では、膵臓組織の壊死によってカルシウムの低下とLDHの上昇が見られ、重症度を評価する指標の1つでもある。

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