【第110回:午後103・104・105】Aちゃん(5か月、女児)は、父親(会社員)、母親(主婦)、兄のB君(3歳)と4人家族である。近所に祖父母が住んでいる。Aちゃんは3日前から鼻汁と咳嗽があり、昨日夕方より 39℃の発熱がみられ小児科外来を受診した。自宅で哺乳量の低下はなく、1日に1、2回咳嗽とともに嘔吐がみられていた。来院時、体温39.3 ℃、呼吸数 45/分、脈拍 142/分、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)98%(room air)であった。 診察と検査の結果、RS ウイルスによる急性細気管支炎と診断され、去痰薬が処方された。

  1. Aちゃん(5か月、女児)は、父親(会社員)、母親(主婦)、兄のB君(3歳)と4人家族である。近所に祖父母が住んでいる。Aちゃんは3日前から鼻汁と咳嗽があり、昨日夕方より 39℃の発熱がみられ小児科外来を受診した。自宅で哺乳量の低下はなく、1日に1、2回咳嗽とともに嘔吐がみられていた。来院時、体温39.3 ℃、呼吸数 45/分、脈拍 142/分、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)98%(room air)であった。診察と検査の結果、RS ウイルスによる急性細気管支炎と診断され、去痰薬が処方された。
    1. 【問題103】 診察後、家庭でのケアについてAちゃんの母親に指導することになった。看護師の指導で適切なのはどれか。
    2. 【問題104】 Aちゃんは、発熱が続き、哺乳量が減ってきたため2日後に再度来院した。来院時、体温 39.4℃、呼吸数 60/分、脈拍 154/分、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)92%(room air)、口唇色と顔色はやや不良であった。胸部エックス線撮影で肺炎像は認められない。Aちゃんは、経口摂取不良と呼吸困難のため、母親が付き添って入院することとなった。酸素吸入と点滴静脈内注射が開始された。入院前のAちゃんについて母親から収集すべき情報で優先度が高いのはどれか。
    3. 【問題105】入院後7日、Aちゃんは症状が軽快し、哺乳量も増加して翌日の金曜日に退院が決定した。母親は「Aはだいぶ元気になりました。でもBが泣いたり、かんしゃくをおこしたりすることが増えているようです。どうしたらいいでしょう」と看護師に相談した。入院中、土曜日、日曜日は父親がB君の世話をしており、平日は祖父母が世話をしているとのことであった。退院時、父親は休暇をとりAちゃんと母親を迎えに来る予定である。母親への看護師の対応として適切なのはどれか。

Aちゃん(5か月、女児)は、父親(会社員)、母親(主婦)、兄のB君(3歳)と4人家族である。近所に祖父母が住んでいる。Aちゃんは3日前から鼻汁と咳嗽があり、昨日夕方より 39℃の発熱がみられ小児科外来を受診した。自宅で哺乳量の低下はなく、1日に1、2回咳嗽とともに嘔吐がみられていた。来院時、体温39.3 ℃、呼吸数 45/分、脈拍 142/分、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)98%(room air)であった。診察と検査の結果、RS ウイルスによる急性細気管支炎と診断され、去痰薬が処方された。

【問題103】 診察後、家庭でのケアについてAちゃんの母親に指導することになった。看護師の指導で適切なのはどれか。

1.「1回に飲むミルクの量を多くしてください」
2.「哺乳前に鼻水を器具で吸引してあげてください」
3.「去痰薬は、ミルクを飲んだ後に飲ませてください」
4.「授乳後は仰向けで寝かせてください」

【解答】2
–––––––––––
【解説】

1:誤嚥の可能性があるので 1 回のミルク量は少なくし、回数を多くする。

2:適切な吸引が必要。RSウイルスで肺炎を起こしている小児には、適切な吸引も必要である。痰が貯留すると、呼吸困難になるだけでなく、無気肺を発生させる。そのため、適宜鼻口腔の吸引が必要。

3:去痰薬はミルクを飲む前に投与することが適切である。

4:授乳後しばらくは、上体を高くして誤嚥を防ぐ様に指導する。

【問題104】 Aちゃんは、発熱が続き、哺乳量が減ってきたため2日後に再度来院した。来院時、体温 39.4℃、呼吸数 60/分、脈拍 154/分、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)92%(room air)、口唇色と顔色はやや不良であった。胸部エックス線撮影で肺炎像は認められない。Aちゃんは、経口摂取不良と呼吸困難のため、母親が付き添って入院することとなった。酸素吸入と点滴静脈内注射が開始された。入院前のAちゃんについて母親から収集すべき情報で優先度が高いのはどれか。

1.去痰薬の内服状況
2.最終排尿の時間
3.皮膚掻痒の有無
4.排便の状況

【解答】2
–––––––––––
【解説】

1:哺乳量が減少し、高熱、頻脈があるので脱水を評価することが最優先と考える。

2:脱水を評価して、水分補給を促すことが最優先される。
母乳量が減ってきており経口摂取不良のため水分不足の可能性が考えられるため最終排尿時間により水分不足量を予測する必要がある。なお、脱水に対し、経口摂取不能の場合は積極的に輸液を行う。

3:哺乳量が減少し、高熱、頻脈があるので脱水を評価することが最優先と考える。

4:哺乳量が減少し、高熱、頻脈があるので脱水を評価することが最優先と考える。

【問題105】入院後7日、Aちゃんは症状が軽快し、哺乳量も増加して翌日の金曜日に退院が決定した。母親は「Aはだいぶ元気になりました。でもBが泣いたり、かんしゃくをおこしたりすることが増えているようです。どうしたらいいでしょう」と看護師に相談した。入院中、土曜日、日曜日は父親がB君の世話をしており、平日は祖父母が世話をしているとのことであった。退院時、父親は休暇をとりAちゃんと母親を迎えに来る予定である。母親への看護師の対応として適切なのはどれか。

1.「B君のかかりつけ医に相談しましょう」
2.「B君の保育所への入所を検討しましょう」
3.「B君に関わる時間をたっぷりとりましょう」
4.「お兄ちゃんだから頑張りなさいと伝えましょう」

【解答】3
–––––––––––
【解説】

1:まずは、B君に関わる時間をたっぷりとって、様子を見ることが適切な対応と考えられる。その後症状の完全が見られない場合はしかるべき対応を検討する。

2:まずは、B君に関わる時間をたっぷりとって、様子を見ることが適切な対応と考えられる。その後症状の完全が見られない場合はしかるべき対応を検討する。

3:成長発達段階において、愛着形成の時期であるB君は母子分離不安を起こしている可能性がある。十分にかかわる時間をとり、愛情を受け取ることが大切。

4:泣いたり、かんしゃくをおこしたりすることが増えている3歳のBくんに、叱咤激励より、愛情の付与が優先される。

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